人生は長いようで短い。試しに自分の1日の時間の使い方を書き出してみると、自分がしたいことのために使える時間がほとんどないことに気がつく。
8時間の睡眠に、8時間の仕事、食事は3食合わせて1時間、他にもいろいろ…差し引いて、残った時間の短さにびっくりしてしまう。
やってみたい事は溢れる一方で、それができる時間とてもとても短い。
それならば、なるべく短い時間でやりたいことの達成度をより上げていきたい。そのためには、明確な目標が必要だ。
目標を決めて、効率よく勉強する
目標はなるべく具体的に
作曲を例に考えてみる。
例えば、「壮大なオーケストラ曲を作りたい!」という目標を立てたとする。夢がある目標だ。ただ、「壮大」はちょっと抽象的な言葉なので、自分が自分で何を作りたいか明確になっていない恐れがある。
そこで、僕はどういう意味で「壮大」という言葉を使っているか考えてみる。
多くの楽器を使うことを指しているし、音域を広く使うことも指している。また、メロディーが縦横無尽に動くことも指しているかもしれない。
それらを達成するためには、「音符を配置する前に、曲の大まかな構成を図形で書いてみる」「多くの楽器をバランスよく配置する方法を学ぶ」などの方法が考えられる。
このように、目標を具体的にしていくと、目標を達成するための方法が明確になってくる。
欲をかかない
何でもかんでもやりたくなる困った病がある。ぼくはその病の患者の1人だ。作曲においても、オーケストラ、ジャズ、エレクトロ…なんでも作りたくなる。その意欲自体は良いことだと思うが、色々なことに手を出した結果、どれも中途半端に終わってしまっているという実感がある。
クオリティーを上げるには、やることを絞っていかないといけない。そのための方法の1つとして、これから書く「締め切りを作る」という技がある。
締め切りを作る
音楽を作る人たちが出展し、CDなどを頒布するM3というイベントがある。コミケを知っているならば、その音楽バージョンと考えていただければと思う。2021年、僕もそのイベントで出展しようと申し込みして、無事にブースを勝ち取った。
出展が決まってからはそのイベントに向けてCDアルバムを作るのだが、CDを発注して完成するまでの時間を考慮すると、作曲の作業をイベント当日の1ヵ月前ぐらいには終わらせないといけない。
イベントへの出展が決まると、強制的に締め切りが作られるのである。
締め切りが決まっていると、計画性に乏しいぼくでも、ある程度計画を立てて作業を進めるようになる。作品を何としても完成まで持っていかないといけないので、無茶をしないようになる。
今までぼくは、作曲時に自分の理想をとても高く持ちすぎて、あれもやろうこれもやろうとした結果、自分の技術が全く追いついていなくて、作品の完成を諦めてしまったことが数え切れないほどある。
一方、締め切りがあると、作品を完成させるために思考が現実的になり、自分にできる範囲で努力することができる。
まとめ:魅力的なものに流されない
インターネットの発達によって、音楽でも映像でも何でも、魅力的なものが身の回りにあふれ返っている。だから、ぼくのようなちょっと欲が強い人間は、あれもこれも欲しくなってしまう。
そんな世の中だから特に、自分に必要なことだけに目を向ける力がある人は、自分の個性を生かした確固たる才能を身に付ける事ができるだろう。
ぼくもそうなるために、自分が信じ続けることができる会心の目標を見つけられるように努力したい。