継続するのが辛くなったときのために、「きっかけ」を思い出しておく

「独学大全」という本を読んでいます。

まだ全体の1/10くらいしか読んでなくて内容をほとんど理解していませんが、それでもすでに心に残った部分があるので、ここに書き留めておきます。

学ぶ方法より、学びの継続が大切

ぼくは勉強が好きで、より効率的に勉強したい気持ちがあるのでこの本を手に取りました。

この本の冒頭では、勉強を継続することの難しさが強調されていました。自分なりに独学を続けてきた身として、とても共感できます。

ぼくにとって、学びのハードルを低くしてくれる入門書や、より効率の良い勉強法等に関する情報はとても魅力があるし、実際に、そのような即効性のある情報はたくさん取り入れています。

その一方で、「勉強自体をいかに継続していくかという情報には目をそむけがちになってしまっているのではないだろうか」という疑問が、「独学大全」を通して生まれました。

いつもの独学失敗

例えば、学びたい対象が見つかって「これだ!」と感じる衝動が走った時。勢いに任せて本を買い、情熱で読み進める。本一冊ぐらいであれば、勢いで読み進めることができます。

しかし、勢いも情熱も数日すれば冷めます。その冷め方も急で、「何がそんなに面白かったんだろう」と我にかえる感じ。そして、勢いで手に入れた知識もいつの間にか忘れ去られてしまいます。

結局、学んだ時間と内容は無駄になってしまう。

そのような体験は「独学あるある」のようで、「独学大全」にはそうならないための方法が書かれていました。

独学を続けるための方法

「学びの動機付けマップ」を作るという方法です。

これは大まかに言うと、自分がなぜ勉強をするのかを明確にしておき、勉強に挫折しそうになったらそれを思い返し、モチベーションを保つためのものです。

とても面白そうなので実践してみたいのですが、このマップを作るためのステップはいくつかあって、全て実践していると長くなってしまいそうです。

そこで、今回は最初のステップである「なぜ学びたいと思ったか、きっかけを思い出す」ということだけを実践してみます。

ぼくの学びのきっかけ

ぼくが本格的に学ぶ習慣を身につけたのがいつだったか、今ではもうはっきり思い出せません。

ただ1つ心当たりがあるのは、大学を卒業してから、フリーランスの作曲家になろうと思い立ち、アルバイトをしながら作曲をしていた時期です。その時期、毎日のように自分の至らなさに悩んでいて、何とか現状から抜け出したいと思っていました。

最初は好きで続けていた作曲

ぼくが初めて作曲をしたのは、小学5年生の頃でした。なぜか音楽というものにとても興味があって、パソコンで作曲できるソフトをインターネットからダウンロードして使っていました。

それから10年以上、誰かに強制されたわけでもなく、自分の「作曲が楽しい、作曲をしたい」という気持ちだけで続けてきました。

他の人が聴いてどう思うかは関係なく、自分のこだわりを形にするのが楽しいかった。なので、友だちが聴いても首をかしげるような複雑な音楽もよく作っていたのもよい思い出です。

意識を変えるきっかけになった「挫折」

大学を卒業した後も、就職せずにアルバイトをしながら作曲をしていました。音楽に関する仕事をしたいと思いつつも、大した行動をしないまま時間が過ぎる日々。

そんな中、インターネットを通じて、自分より作曲歴が短かい人や年齢の若い人たちがとても良い曲を書いているのを見る機会が多くなりました。Twitterに曲をアップしたときのいいね数などでも、自分との差は歴然です。

長く作曲をしている自分としては、自分のアイデンティティとも言える作曲において、大した実力を持っていないということがとてもショックでした。

もちろん、いいね数だけで曲の良し悪しが判断できるわけではないのですが、伝えたい事は、いいね数の差がぼくの考えを変えるきっかけの1つだったということ。

そんな出来事を通してぼくが感じたのは、「ぼくは作曲を長い年月続けてきたけど、必ずしもその期間に比例して能力も上がってきているわけではない」という悲しい事実。

おそらくその時から、ぼくはもっと効率よく能力を伸ばしていきたいと願うようになったのではないかと考えています。

自分の長年にわたる作曲活動がしっかり身になっていなかったというのはとても受け入れがたい事でしたが、数年かけて、やっとそのことを前向きに考えるようになりました。

きっかけから見えてくること 「効率よく成長したい !」

きっかけを思い出すことを通じて、つられて思い出したのは、ぼくが勉強の効率を重視しているということ。効率のよい勉強とは、より少ない時間でより大きく成長できる勉強です。

書店に行っても、効率の良い勉強法に関する本のタイトルを見ると、ぐっと惹かれてしまいます。

そういう価値観になったのも、ぼくが作曲において、長い時間をかけてきた割にあまり成長していないことに後悔があるから。

学びの動機付けは1回では終わらない

今回、自分の学びのきっかけを見つめ直してみました。学びのきっかけは、勉強を続けているときに挫折してしまった時、もう少しがんばってみようと立ち直るための支えになります。

そして「独学大全」には、「このきっかけは何度も思い返し、必要であれば修正して、より自分の中で確固たるものにすることが重要」だという旨が書いてありました。

ぼくも引き続き、過去にさかのぼって学びのきっかけを思い出し、「なぜ勉強したいのか」の根源をもっと明確にしていきたいと思います。