直感とは、推理・考察をせずに感覚的にものごとをとらえることです。
熟練したアスリートや職人などの人たちは、磨き上げられた直感を武器の1つとして結果を出し続けます。
そのように直感が磨き上げられていれば良いのですが、そうでない初心者が直感に頼ってしまうと、行動がいびつになり良い結果が出にくいとぼくは考えています。
今回は、その初心者のいびつな行動とは何かということと、「何かに関して初心者であり、それを上達させたいと思っている」ときに意識した方が良いことを書いていきます。
※この先はちょっとストイックな内容になりますが、ものごとを続けていくのに1番大切なのは楽しむことだと思っています!楽しんで続けてる上で、「なかなか上達しないんだよな…」ともし困っていたら、この記事がそれを打開するヒントになれば幸いです。
初心者は「イメージ」に左右されやすい
小さい子のお絵描き
小さい子が描いた人間の絵は、頭が大きく身体がとっても小さく描かれていることが多いです。
これは、小さい子が絵を描くときに実物を見ながら描くのではなく、頭の中にあるイメージだけを使って描く事が要因のようです。
頭の中にあるイメージでは人間の顔が占める割合がとても多いので、それがそのまま絵に反映されるというわけです。
初心者が直感を信じるというのは、イメージだけで絵を描くことに似ています。絵の鍛錬を積みレベルの高いイメージができる人ならば良いですが、そうでなければ実物を見てイメージを補強する必要があるのではないでしょうか。
昇竜拳の話
格闘ゲームと呼ばれるゲームのジャンルがあります。1対1で技を打ち合い相手にダメージを与え、先に相手を倒した方が勝ちというゲームです。
そのジャンルのゲームに実際に触れてみて、ぼくが学んだ事を例に挙げてみます。
ちょっとマニアックな話なので伝わりにくいかもしれませんが…
格闘ゲームには昇竜拳と呼ばれるタイプの技があります。これは、相手がどんな技を出していても大抵打ち勝つことができる技です。ただし、相手に昇竜拳をガードされてしまうと、大きなスキが生まれるので、大ダメージを受けてしまうリスクも持っています。
このように非常に便利な反面リスクも大きい昇竜拳ですが、初心者のうちはたくさん使ってしまいがちです。
それは、昇竜拳がとても便利であるというイメージが強く、対してリスクが大きいというイメージが弱いためだと考えています。
でも試しに紙の上で、昇竜拳のリスクとリターンを書き出してみると、意外にもリスクが大きいということが実感できます。
初心者の場合、直感に頼らず理論的に分析したほうがより良い結果が導き出せる例です。
初心者の心構え
以上のように、初心者の直感は必ずしもより良い結果をもたらしてくれるわけではありません。
そこで、初心者がより上達するためにどのような心構えでいたら良いのか、ぼくの考えを書いていきたいと思います。
曖昧なことは調べる
初心者はわからないことだらけ。いろいろなことに対して「これでいいのかな?」と悩みながら進めていくことと思います。でも、そうして続けているうちにいつの間にかその疑問を忘れてしまい、「何となくわかった状態」のまま先に進んでしまうことがあります。
それを避けるため、感じた疑問はその場ですぐ調べるように心がけるのが大切です。そして、それらの疑問は箇条書きで残しておきましょう。
もちろん調べても解決しない事はたくさんありますが、その疑問がいつの間にか忘れ去られないことが大切です。
上級者の教えに素直に従う
これまでの内容から、初心者が上級者に物事を教えてもらう時、その教えが初心者の直感に反することがよくあるということも想像できます。
でも、もし直感に反していても、「自分が初心者だから理解できていないだけ」と考え素直に教えを実行すれば、一気に直感をレベルアップさせることができます。
初心者であるという自覚を持つ
ダニング・クルーガー効果という心理学用語があります。これは「能力が低いほど、自分の能力を高く見積もる傾向がある」という身も蓋もない内容を表す言葉です。
なのでもし「自分にはとても能力がある!」と思い始めたら、自分よりレベルが高い人に触れて、「まだまだ上には上がいるなぁ」と実感すると良いでしょう。
逆に「自分はまだまだだ」と考える人は、これから成長できる余地がたくさんあるということです。自分の「まだまだ」な部分を具体的に書き出して、それらを改善するにはどうすればいいか考えていくと良いでしょう。