この記事を開いてくださった方は、きっと何か自分の中でしたい行動があるのだと思います。
ぼくも作曲という行動をしたいのに、TwitterやYouTubeを見たい欲求に駆られてできないことがよくあります。
そのような状況をどう改善すればいいか、最近読んでいる「独学大全」という本に詳しく書かれていました。
その内容をもとに、自分の行動を改善する方法を考えていきたいと思います。
行動を決める際の4つの軸
「独学大全」によると、ある行動がしやすいか・しにくいかは4つの軸によって決まるそうです。
4つの軸とは
- きっかけの多少
- ハードルの高低
- ライバル行動の有無
- 褒美/罰の速度
です。
それぞれが、しやすい行動としにくい行動のどちらに働くかは以下の通りです。
しやすい行動 | しにくい行動 | |
きっかけ | 多い | 少ない |
ハードル | 低い | 高い |
ライバル行動 | ない | ある |
褒美/罰の速度 | 速い | 遅い |
この4つの軸を、YouTube・Twitterを例に考えてみます。
きっかけの多少
ここでのきっかけは文字通り、その行動を始めたくなる引き金のことです。
YouTubeであれば、そもそもスマホやPCが手元にあるだけで見たくなります。
また、最初は勉強のために動画を見ていたのが、関連動画をたどっていくうちに、いつの間にか全く関係のない娯楽のための動画を見始まっていることがあります。
ハードルの高低
ハードルは、行動の始めにくさのことです。ハードルが低い行動は、何も考えずに始めることができます。
YouTubeのハードルは非常に低く、ブラウザでYouTubeのページを開き、数回クリックするだけで動画を見始めることができます。
ライバル行動の有無
ライバル行動とは、同時にできない行動です。例えば、車の運転とスマホの操作は同時にできないので、それらはお互いにライバル行動といえます。
ぼくにとってのYouTubeのライバル行動の1つは、散歩です。ぼくは野外でスマホをいじらないので、野外に出てしまえばYouTubeを見るという行動はなくなります。
褒美/罰の速度
これは、その行動を行った時にご褒美や罰がすぐに返ってくるかどうか、ということです。
YouTubeでは、動画を開けばすぐに楽しい気持ちになれるので、ご褒美の速度が速いといえます。
また、よりわかりやすいのがTwitterで、ツイートすると「いいね」や「リツイート」をすぐにしてもらい、嬉しくなることがあります。これもご褒美の速度が速い例です。
自分のしたい行動を増やしていく方法
ぼくはTwitterやYouTubeを見る時間を減らし、PCで作曲する時間を増やしていきたいです。
その場合はどうすればいいか、前述の4つの軸を使って考えてみます。
ライバル行動のきっかけを利用する
YouTubeを見るきっかけは、スマホやPCが手元にあること、そして関連動画をたどってしまうことでした。ぼくは作曲する上でどうしてもPCを使う必要があるので、関連動画をたどってしまうことに関して何か改善策があると良さそうです。
僕が考えたのは、関連動画を作曲関連の動画で埋めてしまうこと。自分が見てきた動画の中から関連動画が選ばれているので、まずはとにかく作曲関連の動画をたくさん見ます。
関連動画が作曲に関することでいっぱいになることで、YouTubeを見てても、作曲から脱線しすぎることがなくなるはずです。
このように、すでに習慣になっている避けるべき行動を、なんとかしてしたい行動に繋げることで、強い意志を必要とせずに行動を変えていくことができます。
ハードルを下げる
YouTubeやTwitterは既に用意されたものを見るのが中心なのでハードルが低い一方、作曲は自分で頭を使って考える必要があるため、ハードルが高いです。
ハードルを下げるには、やるべきことを細かく切り開けます。
例えば、「1つの楽器を1小節間だけ打ち込む」のような小さいことを目標に始めるのが良さそうです。
それでも、作曲の難しい過程に入った時はどうしても集中が途切れがちです。そういう時は、「作曲に関するYouTubeを動画を見る」「とりあえず何か曲を聴く」など、作曲に関することでハードルが低めな行動を行い、モチベーションが復活するのを待ちます。
ライバル行動を遠ざける
YouTubeやTwitterは、スマホやPCの近くにいることで誘発されてしまいます。一方作曲は、PCでの作業だけでなく、曲の構成を紙の上で考えるという作業もできます。
「公園にいき、曲の構成を考えて紙に書く」という行動は望ましい行動である上に、ライバル行動であるYouTubeやTwitterを遠ざけることができます。
したことに対して成長を感じるようにする
すぐにご褒美があるYouTubeやTwitter。
作曲にも曲が完成するというこの上ない喜びがありますが、それを味わうためには何時間、何日もの時間が必要になります。
そこで、作曲中に「ハッと気づいたこと」や「成長できたな」と思うことを書き出すようにしてみます。
これで少しではありますが、成長している自分に気づき、嬉しさを感じることができます。
なくすのではなく、少しずつ書き換えていく
今まで無意識に見てきたTwitterやYouTubeをいきなり見ないようにするのは難しいです。それらを断ってみようと思い立った事が何回かありますが、継続できた事はありません。
今回の記事で書いてきたやり方は、良くない行動をなくすのではなくて、良くない行動を良い行動で少しずつ書き換えていくような形です。
自分の行動を意志の力だけでねじ曲げようとせず、じっくり軌道修正していくのが大切です。